「なんだお前。」
「はじめまして、悪魔さん?…こんな所に来てどうしたの?」
「うるさいな。ニンゲンが僕に馴れ馴れしくするな。」
「あら、どうして?種族が違うだけじゃない」
「…ニンゲンは、下等生物だって兄様がいっていた。馬鹿なヤツばかりだって。だから関わるなって」
「それは違うと思うわ。人にだって、良い人たちはいっぱいいるもの」
「別の種族の多くを敵に回してるくせにか?ニンゲンには力が無い。だから怖がるんだろ。いつか自分達が虐げられるんじゃないかって」
「みんながそう思ってるわけじゃない。力は無いかもしれないけれど、種族を気にしない人だっているはずよ」
「…ふん。変なヤツ。」
「ふふ、よくいわれるわ。」
「ああ、悪魔に話しかける時点で相当変だと僕は思うぞ。」
「あら、悪魔は理由もなく人をいきなり襲って食べたりしちゃうの?」
「馬鹿。するわけないだろ。」
「ほら、でしょう?なら大丈夫じゃない」
「……。お前、名前は。」
「私?私の名前は―――」
彼女が名乗りながら浮かべたその満面の笑みを、
気がつけば綺麗だと思っていた。
ギャグ要員、かと思いきや。
過去はシリアス一直線の小悪魔のお話。
むやみに馬鹿明るい人間は、
誰も知らないだけで何か底に抱えているのかも。
そんな気がしているという話。
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